Essay/Column/Diary

TOMIXに望むもの

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琴電_1.jpg

今年、トミックスから素晴らしいHOゲージ製品が出た。
それは、この高松琴平電鉄3000形のこと。
積極的にHOの製品を出しているトミックスだが、この製品からはトミックスHOの新しい方向性が窺い知れる気がする。

琴電名鉄.jpg

写真は兄の車両を借りて撮影したもの。というのも、買おうと思って大阪日本橋の大手模型ショップを数店回ったが、時すでに遅し、どこも売り切れで、店員の方曰く「発売後1週間で売り切れました」とのこと、「これはヒットする製品だと思ったが、やっぱりな」と、むしろ納得してしまった。
トミックスのホームページによると。
・1両で遊べる車両として、名鉄モ510に続き登場(写真の向こう側が名鉄モ510)とあり、これまでの国鉄/JRを中心としたメインラインの製品とは一線を画す企画であることが判る。
そして、
・最少カーブに対応し、単行でR215通過
とある、偉い! そこですよ、そこ。
・税込価格12,390円
リーズナブル!(本当は格安!が正しい表現だが) 
これなら誰でもHOに手が届く。

走らせてみると、とても静かで、そしてスローから誠にスムーズに走る。
外観の出来栄えも価格の割には十分過ぎるほどの出来だ。
過ぎる、とわざわざ言うのは、これまでのHO、特に真鍮製品のように細密化を推し進め高価格化していく路線に準じること無く、プラ製品の低価格、高性能、適切な外観表現など、商品としてバランスの良いHOプラ製品のアイデンティティを確立して頂きたいからだ。

それで、「TOMIXに望むもの」であるが・・・、というか、このコラムを同社が見ているか否かは甚だ疑問だが、まあ、独り言でもいいや。

①まずはHOの線路
トミックスにHOの線路が無いのは、失礼ながら、もはや片手落ちとも言えよう。
215Rを通過するとした今回の製品を出すくらいだから、既に準備されているものと思えるが、小さなカーブから始まる一連の線路を是非とも製品化してほしいものだ。
というのも、現在、国産の製品では小さなカーブが無いので外国製に頼るしか無く、しかし、フランジ高さやバックゲージなど、日本の車両には何かと合わない部分がある。
もし、280R(Nのミニレール140Rの倍として)あたりからの設定があれば、かなり小さなスペースでHOの車両を走らせられることになる。
私のHOレイアウトは1m×2mだが、当初は定尺の90cm×180cmだった。だから定尺のスペースを提唱してきたが、これは356Rを使ってのことで、もし280Rなら、より小さなスペースでHOを走らせることが出来る。

新聞広告_1JEG.jpg

②ジオラマコレクションシリーズのHOゲージの拡大
ジオラマコレクションシリーズの商品企画の見事さには感心する。これまでの模型業界で考えられなかった広い視野に立った展開で、驚くほどの低価格設定、車両から建物、踏切、樹木、車、港、船、その他諸々をひとつのシリーズものとし、模型を楽しみ、レイアウト作りを楽しむことも一気に普及させたと言えよう。
このことは、鉄道模型趣味の人のためだけでなく、多くの人を鉄道模型の趣味に興味を持たせるまでに影響を与え、商業的にもマーケットを大きく広げていると思われる。
写真のような、このシリーズがあることで、新聞広告で多くの方を対象にレイアウトを売るようになったのだから、これまででは考えられないことである。
大袈裟に言うなら鉄道模型に革命を起こしたシリーズとも言えよう。

鉄コレイメージ_1JPEG.jpg

写真は私のNゲージのコルクボードレイアウトだが、車両から建物まで、ほぼ全て上記ジオラマコレクションの製品を使ったもので、これらの商品が無ければ、このレイアウトを作る気にもならなかっただろう。そして、本当に安い金額で作れたので、とても有り難かった。
それと、ミニレールと呼ばれる小カーブ、小ポイントの存在が大きかった。140Rという小さなカーブを主体にしたので省スペース(60cm×90cm)ながらも線路配置に自由度がとれ、運転を楽しめるレイアウトが出来た。
(レイアウトはアートだ参照)
http://www.hatagawa.net/2008/03/post-16.html#more

140RズームカーJPEG.jpg

③ついでに車両に関して
1両に拘ることなく鉄コレ同様に2両編成で良いのでは。
さすがに20m級は行き過ぎの感があるが、18m級あたりまでなら急カーブも可能だし、何より18m級私鉄車両には魅力的なものが多く、購買層はかなり拡がるものと思う。
写真は140Rを行くズームカー、これを2倍(正確には150/80倍)に。

最近のNゲージは性能が向上し、静かでスムーズに走るようになった。しかし、その軽さゆえどうしても集電性能が悪く、走らす度に線路のクリーニングを要する。その点、HOは放ったらかしても走るし、模型の大きさの存在感はまるで違う。
ただ、HOはこれまで金額的に高いことと、広いスペースを必要とすることがネックとなっているのは想像に難くない。

トミックスがNゲージのジオラマコレクションシリーズで言わば革命を起こしたように、HOではNほどの普及は無理にしても、低価格化と省スペース化に切り込むことで大きな改革となる可能性があると思うのだが。
トミーテック様、もし、ご覧になっていたら、如何なものでしょうかね。


Profile

☆畑川 治 1947年生まれ
レースアドバイザー
趣味: 運転、旅行、鉄道、その他

このブログ記事について

このページは、Osamu Hatagawaが2009年8月21日 20:57に書いたブログ記事です。

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