Essay/Column/Diary
美し国ニッポン
久しぶりに長距離ドライブをした。
三重県は鈴鹿から仙台まで片道約800kmで、宿泊した仙台市内からサーキットのスポーツランド菅生までを2往復し、そして鈴鹿に帰ったのだが全行程1658kmを走った。
いやー、実に気持ち良かった。
「美し国ニッポン」などと言うコピーを使った広告を以前に見たが、正直言って欧米をはじめとした海外の美しさと比較すると、その言葉はにわかに信じ難く、広告の為に日本の景色を持ち上げるのも如何なものか、と感じていたのだが・・・
しかし、今回の長距離ドライブ中、ふと頭に浮かんだ言葉が「美し国ニッポン」だった。
ルートを追って話してみたい。鈴鹿ICから東名阪自動車道に入り名古屋を目指し小牧ICから東名高速に、すぐに小牧JCTで中央高速に分岐、恵那山そして諏訪湖方面を目指す。そう、東京の渋滞を避けるために東名高速を通らずに長野を通り抜けて日本海に出て、新潟から再び山を越えて東北道で仙台に向かおう、というもので、日本列島を2度横断することになる。
長い恵那山トンネルを抜けると駒ケ岳の裾野の丘陵地を走り、右手には南アルプスが見えるが、いつ通っても気持ちの良いところだ。
そして岡谷JCTで長野自動車道に入る。ここからは初めて通るルートで、さぞかし険しい山の中を通るのだろうと思っていたが、さほど険しくもなく快適な道で、むしろ山間部を抜けた後に訪れる、松本や長野の平野の広さに、何故こんな高地に、まっ平らな地形が出来るのか不思議に思えた。
長野から妙高高原を通り上越JCTまでの間は片側1車線、黒姫山など美しい山の景色に見とれていると、さほど距離感もなく北陸自動車道に出た。長野から日本海までが、こんなに近いとは思わなかったが、後日、調べてみると75km程しかなかった。
北陸道を新潟に向かい、少し走ると海が見え始めた。
米山SAには展望台があり写真のように日本海が望める。
山の中ばかりを通り抜けてきたからか、水が恋しく映る。
展望台からは佐渡島が見えるようだが、快晴ではあったもののモヤがかったこの日には見えなかった。
長岡JCTで関越自動車道と合流すると周りの景色は広がる。この辺りは以前から数度通っているが、とにかくまっ平らで広い。その越後平野の広さに改めて感心する。
そして今は稲穂が実り、広い平野一面に黄色い色が拡がり実に壮観だった。
その中を、どこまで真っ直ぐ続く直線は、クルーズコントロールでアクセルは不要だが、ついでにハドルも固定出来ないか、と思うほどやることが無い。そんな長い直線路を走り抜けると新潟中央JCTに到達する。
そこからは磐越自動車道に入り東に向かい、東北自動車道の郡山を目指して再び山越えをする。
かなり深い山を越えるこの道は、さすがに殆どが片側1車線でアベレージはガクンと落ちるが、しかし、各ICやSA.PAの部分では追い越し車線が現れるので、遅い車をやり過ごすことが出来てストレスは溜まらない。
いやいや、ストレスどころか山の景色は綺麗だし、もうススキの穂が白く、風になびいて何とも美しく、むしろゆっくり走りたいほどだ。
会津若松を過ぎると磐梯山が近づいてくる。紅葉の少し始まった山肌に、傾きかけた陽が赤味を増すように照らし、その美しさはSAに立ち寄る人々の目を奪っていた。
そこから郡山JCTまでは、さほど距離もなく到達した。そして東北自動車道に入ると一気に交通量が増えた。周囲には諸々の建造物も増える、すると、それまで景色をゆったりと楽しんできた気持ちから、いきなり現実に戻されてしまった。
今回のドライブでは、改めて「日本の景色の美しさ」に感動した。
まだまだ日本も捨てたものじゃないね。
本当に、いつまでも、この美しい景色を壊さないでいたいものだ。
ああ、それと最後に嬉しいことがあった。帰路は日曜日、鈴鹿ICでは止まるようなスピードでETCレーンを通過した、表示は確かに1000円だった。
仙台から鈴鹿が1000円、素晴らしい。
そしていつの日か、タダになるのだろう。


