Essay/Column/Diary

劇薬? 貯蓄税

|
モーニングショー.JPG

先日、テレビのワイドショーを見ていると、久々に、とても感心する話を聞いた。
それは日本の財政危機を回避するための提唱で、景気の立て直しにも貢献するという魔法のような、いや、そのエコノミストの言葉を借りると劇薬的のような効果が期待出来るという。
(写真はイメージで、その時のものではない)

今回の参議院選挙では、菅直人首相の全く不用意な消費税発言から民主党が大敗した。
面白いのは、その後の世論調査で、消費税の引き上げが必要と答えた人は過半数を越えており、つまり、税の引き上げに対して絶対反対というのでは無く、あまりにもKYな発言に対して、事が性急過ぎると反応したものであり、意外と世の中は日本の財政や今後の社会保障に関して認識を持っていると言えよう。

では消費税を上げれば済む問題かと言えば、何れにしてもヨーロッパのように20数%という設定は出来るはずもなく、数%ずつ上げていったとしても社会福祉をカバーしていくだけで精一杯だろう。
となると、900兆円とも言われる国の借金など返せる訳も無く、主要先進国の中でも日本の財政状況は最悪と言われ、第二のギリシャに成りかねないとされる。

その莫大な借金を返す手はないのか、ということに対する提案が標記の貯蓄税で、かなり強烈なもの。
で、その案とは。
貯蓄額1000万円までは無税。(世帯では2000万円まで)
1000万円を越える金額に対して年額2%の税を掛ける。
というもので、1500万円の貯蓄高の人は500万円×2%で10万円の税金となる。
世の中にはお金持ちも多いから、高額の預金高を持つ人には2%と言えば、かなり大きな金額となろう。
また、お金持ちに限らずとも、お金をしっかり貯め込んで、使われずに眠ったままのお金が日本には非常に多いと言われ、こうした言わば死に金に対して税金を掛けることで、お金を動かす効果を生むというもの。

これは、預金の少ない人には税金がかからず多い人には大きい、つまり、消費税に見られる逆進性は無く、まさに累進課税となる。
世の中の貯蓄額は正確にはつかめていないそうだが、150~200兆円のお金が銀行に死に金として眠っているとも言われ、貯蓄税を導入すると、その税収は4~5兆円程になるだろうとのことである。
そして、これには付随する効果が生まれるという。それは前述のように、毎年税金を取られて減って行くだけなら、お金を有効に使おう、という作用が働き、投資、あるいは何らかで、お金の動きが出ることになるだろうとのことで、そうした動きは経済を活発にし、デフレ脱却にも効果を発揮する。
結果的に、その経済効果により3~4兆円の税収か上乗せされ、つまり年間9兆円程度の税収になろう、というものだった。

ね、面白い話だと思いませんか。

今後、あるいはこの貯蓄税は論議の的になるかも知れないが、
日本が財政破綻にまっしぐらに向かっている中で、効果的な提唱ではある。
消費税はあくまで社会福祉税として国民の将来を守るべきだし、国の財政再建への有効なアイデアである。
まあ、いかにも証券会社のエコノミストの案とも言えるが。

もし、この税金が施行されるようなことになると、銀行の預金はタンスに隠し、貴金属や美術品に変え、海外にお金を移動するなど、税金逃れの方法が種々生まれることにもなろう。

この貯蓄税、私を含む貧乏人は賛成し、お金持ちは反対する話だろうな。
でも、日本の財政危機は、もう放っておいて良い筈はなく、皆が苦しむことになる前に、そして、子供達を苦しめる前に、皆で手を打たねばならないことだと思うけどね。

Profile

☆畑川 治 1947年生まれ
レースアドバイザー
趣味: 運転、旅行、鉄道、その他

このブログ記事について

このページは、Osamu Hatagawaが2010年8月 4日 23:25に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「デジタルサウンド C56」です。

次のブログ記事は「もうひとつのエンデュランス」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

Powered by Movable Type 4.01

Sponsor

ワンタッチテント イージーアップ

広告募集中
コンタクト