Essay/Column/Diary

アバルト プント エヴォ (ABARTH PUNTO EVO)

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○プント_ポートレート.jpg

これまでに乗りたかった車のひとつにフィアット プント がある。
イタリアに行くと、この手のサイズ、あるいはもう少し小さな車が実に多い。
中でもプントはフィアットの長年に亘る主力機種であり、ドイツで言うフォルクスワーゲンのゴルフに位置する。そんな、言わばイタリアの主力車種としてのプントに以前より興味があった。

どうも魅力的な車とはスポーティな車とか、あるいは高級な車となりがちだ。しかし、一方で車は生活する上での必需品であり、車が家族とまでは言わないまでも、その家庭や、その地域、その国の状況を表していて、そうした目で見る車のキャラクターにも興味を持てるのである。

△コースイン.jpg

とは言え、私の場合、残念なのはサーキット走行となってしまうことである。
サーキットは特殊な場所であり、車を攻めきったところで扱うという特殊な状況となるからで、オンロード、つまり本来の一般道での感じが、今ひとつ掴めないことである。
前置きがずいぶん長くなったが、先日、そのプントに、しかもアバルトのプント エヴォに、兵庫県のセントラルサーキットで乗る機会に恵まれた。
まずはスペックを見てみると、車両重量:1260㎏  総排気量:1360cc  最高出力163ps/5500rpm  6速マニュアルトランスミッション タイヤは215/45R17 とあり、まあ、頭に入れるのはこれだけで充分だろう。

△運転席.jpg

因みに左ハンドルであり、右手でシフトレバーを操作する。うむ、レーシーだ、などと。
そう言えば最近マニュアルに乗る機会は少なく、久々にヒール&トウを使うことになる。
アバルトらしいステアリングホイール中央のABARTHマークと共に、赤と黄色のストライプがシートやシフトカバーのミシンステッチにまで配され、乗り込んだだけで普通じゃない雰囲気にさせてくれる。
なるほど、慣熟走行の低速走行で走ってみると全てが問題無い、というと身も蓋もないが、ベースのプント エヴォが、とても良く出来ていることが感じられる。
そしてレーシング走行に入るが、やはりアバルトで、サーキット走行でも大きく崩れる部分は無い。コーナリングの横Gにも足はかなり踏ん張る。ただ、最大Gのかかる立体交差過ぎの上り右コーナーではフロントタイヤが限界を超えて逃げ出した。
またアクセルオフに対して若干のスロットルの戻りの悪さがあり、戻しによる荷重移動で前を入れようとするが、動作に遅れが出るので、少し早めに戻さざる得ない。おそらく、エミッションコントロールの為に燃焼を緩慢に戻すのだろう。
といったように、当然ながらサーキットを走ると多少の問題はあり、レースでマシンセッティングと呼ぶ行為では、こうした部分を調整していくことで車を仕上げていくのだが、ここでは運転で充分対処できる範囲でもある。

◎プント走行.jpg

アバルト プント エヴォはサーキット走行を充分楽しめる車であり、有難いのは、車が暴れないのでスピンに至るような感じになることが無く、安心してサーキットを走れる。
アバルトについては、これまで本コラムで紹介したとおり、500のエッセエッセと695トリブートフェラーリに乗せて頂いており、それらチンクと比較すると、このプントは重量的にも大きいこともあり、チンクほどシャキッと走るわけでは無いが、明らかに大人。
これなら、まず普通の道が快適に走れそうだし(試せていないのが残念だが)、そのままサーキットも楽しめる、という車だろう。
この日も、レーシングタクシーで、結構サーキットを周回したのだが、このアバルト プント エヴォ、やはり疲れが少なかった。

サーキットを走る前には食事は控えめにするので、帰路、腹が減ってしまい、名神高速の大津サービスエリア(上り線)に立ち寄った。
1Fレストラン「叶匠寿庵」で冷やし(やまかけ)うどんを摂ったのだが、空腹調味料も加わり、いや実に美味かった。
眼下に広がる“びわ湖”の景色も美しく、また美味しい店を知ることが出来た。

○びわ湖_2.jpg


Profile

☆畑川 治 1947年生まれ
レースアドバイザー
趣味: 運転、旅行、鉄道、その他

このブログ記事について

このページは、Osamu Hatagawaが2012年6月21日 22:16に書いたブログ記事です。

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