Essay/Column/Diary

暫らくぶりのコラム

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○窓の景色.jpg

永い間、このコラムを更新していなかった。
実はひと月近く入院してしまい、更新出来ずにいた。
写真は病室から見た外の景色で、とても美しい鈴鹿の田園風景が広がり、遠くの山は鈴鹿山脈だ。
日々、こんな景色を眺めていた。

病気の内容はともかく、素晴らしいお医者さんと、素晴らしい最新設備の整った病院、素晴らしい対応の看護師さん達に恵まれ、病状は順調に回復し、今後の後遺症等の心配も無く、無事退院することが出来た。
うちの家族を含め、看病してくれた皆様には大変感謝している。
今は、寝たままで弱ってしまった筋肉のリハビリ中で、歩くのが一番良いらしく、その歩く場所としてエアコンの効いた広いショッピングモールが最適では、と見つけた次第。
そんな折、ショッピングモール内のシネマコンプレックスに立ち寄った時の話。
話題の「風立ちぬ」を見てきた。(どこがリハビリやねん)

□プログラム表紙.jpg

スタジオジブリの宮崎駿監督による作品だが、いくつも感心させられることがあった。
また、私の知るところ、つまり趣味や地理的なものに対しても近い内容が多々あり、最後まで興味深く見ることが出来た。
まずは、何と言っても感銘を受けるのは絵の素晴らしさである。
(使用する写真はプログラムより)

○下宿部屋_2.jpg

絵は時として写真以上に現実を表現するものだが、この作品でも、昭和初期の雰囲気を見事に表現しており、その時代を生きていない者にも懐かしさを感じさせたに違いない。
それは、当時のリサーチがしっかりとされ、正確な描写がされているからだろう。

そして、今回の作品では、主人公が航空機設計士という技術者であり、ハード、つまり物質的なものが主体的に取り扱われるのも私的には興味を持てたし、飛行機や車や鉄道に関しても、宮崎駿監督自身が好きであり、造詣があることが画面から見てとれ、嬉しかったのである。
私は以前に航空機整備をしていた経験もあるので、飛行機の話は当然面白く見られたし、主人公の堀越二郎が務めた三菱(重工業)の航空機開発工場は名古屋で、港の近くの絵から、「あー、飛島だ」とピンとくる。因みに、今も次期旅客機MRJの開発が行われている由。

○バス.jpg

バスに飛び乗るシーンだが、簡潔に画かれたバスもプロフィールは正確で、こうした手抜きの無い表現の映像が全てに使われているあたりも心地よい。
そして、
よく出てきたのが鉄道のシーンだ。
汽車で移動する場面が多く、蒸気機関車の時代である。遠景から見る列車は、かなりデフォルメされているが、どうも、8620形と9600形を足して2で割ったような形だ。一方、客車はダブルルーフのオハ31系あたりをデフォルメした感じだが、しかし、堀越二郎がデッキに移動してアップになると、デッキ周辺の絵はリアルそのもので、ドア周りの造形や連結部のバッファーに至るまで、感心するほどしっかり描かれていて、これは只者ではないことを知らされる。
そして、
いきなり、妙なグレーの機関車が正面から坂を上るシーンが映った。
「あれっ、何だったかな-、この機関車」
と思っていると、次のシーンはレンガのアーチ橋を、その機関車が客車を牽いて上っている。
「そうか、横軽だ!」(信越本線の碓氷峠、横川 - 軽井沢間の意)
「日本初のアプト式の電気機関車(EC40)じゃないか、そんなことまで宮崎監督は知ってるなんて・・・」
これは主人公の堀越二郎が避暑で軽井沢に向かうシーンであり、そこで、菜穂子と婚約まで交わすハイライトシーンなのであるが、
その軽井沢に向かうだけの僅かなシーンに、ここまで時代考証も正確に、ニッチな機関車の存在まで画くとは、只者どころではない、いやはや参りました。へへーッ!
下は、そのEC40形アプト式電気機関車(ウィキペディアより)

CA3C0036.JPG

さて、映画のストーリーに関しては触れなかった。
テレビで見たのだが、宮崎駿監督が試写会か何かの後で「自分で作った映画で初めて泣きました」と言われていたが、
当然、私も泣かせて頂きました。
まあ、最近涙もろくなったこともあって、色んなものを見ては泣いてしまうんだけどね・・・

映画も終わった。
さあ、また歩かなくては、
次の休憩はドトールでコーヒーでも飲むか!
(どこがリハビリやねん)

Profile

☆畑川 治 1947年生まれ
レースアドバイザー
趣味: 運転、旅行、鉄道、その他

このブログ記事について

このページは、Osamu Hatagawaが2013年8月30日 21:30に書いたブログ記事です。

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