Essay/Column/Diary

新車のダッチェスが来たゾ!

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□新ダッチェス_ポートレート.jpg

今更、蒸気機関車に新車も無いものだけど、私にとっては待ちに待ったダッチェスだった。
ダッチェスはLMS(London Midland and Scottish Railway)を代表する機関車で「ロイヤル・スコット号」を牽引していた高速機関車である。
日本で言えば「特急つばめ」を牽引していたC62にあたるのかな。
ン・・・たまたま機番号は6231だけど。

□3台ダッチェス_2.jpg

これまでにもLMSダッチェスは、このコラムでも幾度か登場している機関車で、実はこのダッチェスで3台目となる。
余程ダッチェスが好きなのか、と思われることだろうが、それぞれ理由があってのことだ。

■左から最初に買ったダッチェスで名称は"DUCHESS OF MONTROSE" 機番は6232。
前述のように、LMSを代表する機関車としてロイヤル・スコット用の客車と共に当初、導入したもの。写真下

○LMSロイヤルスコット_2.jpg

■真ん中の流線形もダッチェスで、名称は"DUCHESS OF HAMILTON "機番は6229。
一昨年、イギリスのヨーク鉄道博物館で実車を見て、まずはその美しさに感銘を受けた。そして同時に、この"DUCHESS OF HAMILTON "のすぐ横に当時のスピート競争のライバルたるLNER"Mallard"が展示されていて(なかなか憎い展示だが)、これは私のレイアウトでも同じ流線形で"Mallard"に対抗させねばと、帰国後、早々に購入したものだ。写真下

〇Duchess of Hamilton_2.jpg 〇Duches & Mallard_2.jpg

■3台の模型写真の一番右が新しいダッチェスで名称は"DUCHESS OF ATMOLL "機番は6231だ。
というところで、今回の話になる。
最初のダッチェスは私のレイアウトで最も走り回ってくれた機関車で、当然、これまでの走行距離は最も長い。
お気に入りの機関車なのだが、ただ欠点もあった。何故かポイントの分岐側のトングレール(分岐の先端の尖ったレール)で、先輪が乗り上げたり、時には動輪がトングレール部を割り込んで脱線する場合があった。
その原因を探り、色々な対策を試みてかなり改善出来たがのだが完全ではなく、例えば駅の別ホームに入ろうとするとやはり脱線した。
従って、全く脱線しないで走る路線で走らせていた。

その後、ダッチェスが新設計、新金型で発売される話があり、ここ数年来、心待ちにしていた。
そして今回、新設計のダッチェスが発売されることになり早速手に入れたのである。
果たして脱線は治っているのか?
これは見事なまでに改善され、どこのポイントも快調に通過するし、かなりスピードを上げて分岐側を走行しても脱線することが無くなっている。

□旧先台矢印.jpg

以前のダッチェスの先台車まわり、矢印部分は先台車を支えるアームがある。
多くの模型が同様の構造を持つのだが、このアームは先台車を後ろから押すものであり、走行の安定性に欠けることになる。
写真では、第二動輪のフランジを削っているのも見えるが、これも脱線対策で、3カ所の動輪のフランジよりも、前後2輪にした方がポイントでの割り込みが無くなり安定した。

□新ダッチェス_先台車_矢印.jpg

新製品では矢印部分、フレーム側に横溝を作り、先台車を横にスライドさせる方法になっている。
この構造により、走行が安定し、全く脱線が無くなった。

そして、新しいダッチェスでは各部のクオリティは大きく向上している。

□キャブ内.jpg

イギリスの模型はキャブ内部をしっかり作る傾向があるが、このダッチェスでは一段と作り込まれており、各ハンドルは飛び出ているし、メーターは目盛や針まで画かれている。

□タイヤ部.jpg

車輪の出来も素晴らしく、シャープなスポークやバランスウエイト、そしてスポークの外側の付け根あたり、自動車ではリムと呼ばれる部分の3次元形状もリアルに作られている。

□テンダー集電部_2.jpg

集電方式も以前の製品ではテンダー集電は無かったが、今回は写真のテンダーの矢印部分の前2輪からも集電している。特にデジタルコントロール(DCC)では集電に敏感なので有難い。
などなど、全般的にかなり良い出来の模型となっている。

最近のHornbyの製品は、車体の艶消しの度合いを少なくし半光沢としている。
下写真

□ダッチェス坂の上.jpg

蒸気機関車は実際に走っていた当時は当然汚れた状態だが、一方、現存している蒸気機関車もイギリスではよく走らせているが、保存車両なので手入れが良く、どれもピカピカである。それを意識してのことかどうか判らないが、少し艶を出した製品にしている。
前回コラムのQ1クラスでは貨物用機関車でもあり実感味を出す為にウエザリングを施したが、しかし、このダッチェスは美しい半光沢が相応しい。
基本的に私は「リアルに本物ソックリの世界」ではなく、あくまで「模型として綺麗な列車」が走るのを好んでいるので、Hornbyの方針に賛成だ。

綺麗なクリムゾンレッドの塗色で、実に快調に走り回る新しいダッチェスは、再び気に入りの機関車である。
ということで「新車」のダッチェスが来た、という訳だ。

Profile

☆畑川 治 1947年生まれ
レースアドバイザー
趣味: 運転、旅行、鉄道、その他

このブログ記事について

このページは、Osamu Hatagawaが2018年2月21日 18:03に書いたブログ記事です。

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