Essay/Column/Diary

名古屋 丸栄百貨店

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〇丸栄外観.jpg

この6月いっぱいで名古屋の栄にある丸栄百貨店が閉店する。
三重県の鈴鹿に住む私には、あまり関係ないことのように思えるだろうが、ただ、昔に多少の思い出もあるので、閉店までに行ってみようと何10年ぶりに訪れた。

というのも、二十歳の頃に2年余り愛知県に住んだことがあり、休みになると街に出掛けていた。近年は名古屋駅前が再開発され、高層ビルが立ち並ぶと同時に商業施設が増えて、栄地区に行く機会が減ってしまったが、昭和42年当時は名古屋の中心地は間違いなく栄であり、よって若き私はウロウロしていた訳だ。

〇丸栄入口.jpg

久々に訪れた丸栄で、いきなり懐かしく思ったのは写真の正面入口だ。ほぼ昔のイメージを残している、そうだ当時、街を徘徊していたルートでは、よくこの入口から入って行っていた。
今は、他のデパート同様に入ると化粧品の匂いが鼻を突いて来るが、違うんだよ、昔はこの1階がメンズショップになっていて、VAN、Jun、TAC、ACE に EDWARD’Sなど、ミシンステッチのカッチリ入った我々若者の服が並んでいた・・・よな。

昔ながらの狭くてクロス配置のエスカレーターで上の階に向かうが、婦人服のフロアが5階あたりまで続く、今の時代だな。
そして8階に上がると「丸栄のあゆみパネル展」を行っていた。

〇丸栄のあゆみ.jpg

とにかく創業から400年という歴史を持つ丸栄が、この月末で完全に閉店してしまうことになる訳で、百貨店事業の厳しさが窺えるが、確かに写真のように、天井が低くパイプが走り、少し暗い蛍光灯照明など、時代の流れにリニューアルが追い付いていないようだった。

明るかったのは、このパネル展の横で開催されていた落語家「雷門福三 独演会」の雰囲気だ。
名古屋には落語家は3名しか居ないそうで、奇特な存在だ。
観客は300~400人は入っていたかな。

〇雷門福三ありがとう.jpg

落語は新作落語で、名古屋に在るデパートを擬人化した噺で、会話の部分ではネイティブな名古屋弁で笑わせる。
「おーい名鉄う! なんかJRが駅に高層ビルを建てて、中に高島屋を入れらっしゃるらしいぞ」
「何い! そんなことされたらたまらんがや、ナナちゃん人形(名鉄百貨店前にある超大型フィギア)で邪魔しに行ってまうぞ」
「おーい丸栄も何とか言やー!、おみゃーさんとこなんか電気は暗いし天井は低いし、高島屋が来たら勝てーせんぞ!」
「あんたら、さっきから金儲けの話ばっかり、ワシらは金儲けだけでデパートやっとるのか? 違やーせんか? 地元の人に喜んでもらうためにやっとるんやにゃーのか! 地元の人皆さんの笑顔が見とうてやっとるんじゃにゃーのか!」
と言った具合で、話が名古屋のデパートという身近なテーマであり、観客に大うけだった。
いやー、私も久々に落語を楽しませてもらった。

〇国際ホテルカフェ.jpg

その後、丸栄の向かいのビルにも寄ってみた。
やはり昔ウロついていて、ひと休みする時によく使った名古屋国際ホテルの中にあるカフェだ。
今は明るくモダンで綺麗な作りになっているが、この手前の大きなガラスは以前と同様で、このガラスの横あたりの席でトマトジュースなんぞ飲んだものだったな。
そんな思い出のある、国際ホテルの入るこの「栄町ビル」も、老朽化により2020年までに取り壊されることになるらしい。
鉄筋コンクリートなんて以前は半永久的な建物だと思っていたが、
そうなんだ。

〇オアシス21.jpg

もう少し栄を歩いてみると、栄の交差点に隣接して、こんなモダンな施設があった。(中央後部に名古屋テレビ塔の展望台が見える)
「オアシス21」と言い2002年にオープンしたものだ。
公園や商業施設それにバスターミナルもある、とても綺麗で大きな複合施設である。

昔は確か、NHK会館とか文化会館があった場所だが、こんなモダンな施設に生まれ変わっていたのか。
そうか、丸栄や国際ホテルのビルが無くなる訳だけど、また新しく近代的な施設が出来るのだろう。
それはそれで楽しみだな。

Profile

☆畑川 治 1947年生まれ
レースアドバイザー
趣味: 運転、旅行、鉄道、その他

このブログ記事について

このページは、Osamu Hatagawaが2018年6月13日 21:32に書いたブログ記事です。

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