Essay/Column/Diary

ABARTH 500 ASETTO CORSE

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〇オバケ.jpg

「畑川さんの車はコレです」
「あっそう・・・エー!」
これ、オバケじゃ無いの! と思ってしまった。
車の中にはロールケージが張り巡らされ、固定されたスパルコのレーシングシート、サベルトの5点式シートベルト、内装は全て剥がされ鉄板むき出し、無論、助手席は無くて、ルームミラーさえ外されている。
“ンー!オッシャー やったろやんけ ” 頭の中で関西弁が言った。

〇2019ジラソーレタイトル.jpg

八光カーグループでは年に一度、イタリア車の祭典として兵庫県のセントラル・サーキットにて「ジラソーレ・フェスティバル」が開催され、100名余りのお客様が参加される。
私と若手ドライバー2名はインストラクターとして参加させて頂いていた。
で、私用に準備頂いたのが冒頭の車で、ABARTH 500 ASETTO CORSEで、イタリア等で行われているワンメイクレース仕様だった。

〇ビポストと私.jpg

因みに、簡単にスペックを紹介すると、
パワーユニットは1.4L直列4気筒DOHCターボ 、
最高出力190bhp/6500rpm 最大トルク 300Nm/3000rpm
車両重量970kgで、レース用のため遮音材等はなく100kg以上軽量化され、そして、安全性・剛性確保のためロールケージが装着されている。
ブレンボキャリパー、ゲトラグ6速ミッションが装備されている。
そうか、久々にヒール&トウを使うことになるが、さて、足は覚えているかいな?

〇ロールケージ.JPG

ロールケージに頭をぶつけぬよう屈み込んで乗り込む。
シートが低いし、少し遠いのだが、既にガッチリ固定されているので動かない。
もういいや、行ってしまおう。

〇目線.JPG

やはりポジションは低い、サーキット走行は遠くを見るのでかなり低い視線でも走れるが、左側のメーター上部半円形の日よけ部分は完全に視線より高く、この部分の視界はデッドだ。
でも走れます、私。
ということで、皆さんを引っ張って走る慣熟先導走行を主体に走行を重ねる。
数組の先導走行を終え、時間が空いたので、フル走行を試してみた。

流石に190馬力、気持ちいい強い加速を味わえる。
やはり足はかなり固い。裏ストレートは左端以外の路面が凸凹に荒れていてスピードが上がるに従い上下にドンドンとショックがある。
ストレートエンドのフルブレーキを試すが、思ったより止まらない。
インを外してしまい回リ込むが、これは車というよりタイヤと路面のマッチングが良くないようだ。
そしてS字に入るが、フロントの入り込みが良く、向きが変わると同時にパワーをかけるとターボロスの無い強い加速が得られると同時に僅かに前が逃げる弱アンダーが出るが、その度合いは非常に小さい。
ここが、この車の狙った足の良さなのだろう。
しかし、このサーキットは路面が悪くコーナリングの最中でも上下に揺れる(跳ねる)。
車を加速させている最中に揺れると、何とリアが出始める。すると弱アンダーから弱オーバーへと車の姿勢が変わる。しかも絶えずステア特性が変わるのでステアリング操作が忙しくなる。
これは、車を擁護する訳ではないが、あまりに路面が荒れ過ぎている。そして、この路面に合わせるなら、もう少し柔らかいゴムのタイヤが必要と思えた。
このABARTH 500 ASETTO CORSE、セトラルサーキットではジャジャ馬ぶりを発揮したが、もう少しフラットな路面のサーキットで走れたら、アンダーステアの出ない(少ない)コーナリングが楽しめ、素晴らしい加速と共に、かなり良いラップタイムを刻めることだろう。

あ、因みにヒール&トウはバッチリ。
長年の経験とは恐ろしいものですね、何も意識しなくても足が勝手にやっておりました。

〇ビポスト斜め後.jpg

Profile

☆畑川 治 1947年生まれ
レースアドバイザー
趣味: 運転、旅行、鉄道、その他

このブログ記事について

このページは、Osamu Hatagawaが2019年6月 7日 14:11に書いたブログ記事です。

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