Essay/Column/Diary

新型 N-ONE もはや軽ではない

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新しいN-ONEのPremiumに乗る機会があった。
オーナーは、この前の初代N-ONE (JG1/2型)から再び2代目のN-ONE(JG3/4型)に乗り替えたという、ホンダにとっては有難いユーザーであろう。
丁度、私も、その両方に乗らせて貰ったので、新旧N-ONEの違いもよく判った。

もう、ストレートに行こう。
新しいN-ONEは素晴らしい出来だった。
外観は殆ど初期モデルと同じながら、これほど良くなったのかと驚くばかりで、タイトルにも書いたように、もう軽自動車というカテゴリーを越えた、良く出来た快適なクルマである。

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そう言えば昔、初代のルノー・サンク(ルノー・5)に、カーグラフィック誌の長期テスト車だったが、少し試乗させて頂き、驚いた記憶がある。
小さな1リッターカーで、フランス車らしい洒落たデザインがとても好ましかった。
そして走ってみると、想像した小さな車の動きではなく、ユッタリとしたハンドリングと乗り心地に、まるで大きな車に乗っているようで、何と気持ち良いのだろうと驚いた経験があるが、それにも少し似た、小ささを感じさせず、且つ、乗っていて気持ち良い感じを思い出してしまった。

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シートの座り心地が良くなったようで、少し包まれた感があった。そして、シートヒーターは座面と背面にもヒーターが入り、とても暖かい・・・もう軽じゃない。

乗り心地は、何よりサスペンションが良い、突き上げが無く、段差の乗り越え時にも角がなくて嫌なショックが来ないので気持ち良いし、ホイールベースの短さを感じさせない、車の落ち着きがある。
N-BOXもそうだったが、最近のホンダ車の乗り心地の改善は目を見張るものがある。
通常、ショックアブソーバーとバネレートの設定、あとはサスペンション・ブッシュあたりが乗り心地の設定になるのだろうが、そうしたサスペンションの既存の設定以外に、何等かの要素をホンダは見つけたのではないか、と想像してしまう。

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例えば、メルセデス・ベンツは昔から長時間乗っても疲れにくい。単純にサスペンションやシートの出来が、と思いがちだが、昔と今ではサスペンションの硬さやシートの出来も違っているのに、疲れにくさは同様にある。どうも、全く違う次元で疲れない何かを掴んでいるのではと勝手に思っていて、ホンダも快適さの何かを掴んだのではと、これまた勝手に思ってしまった・・アレかな。

ブレーキも良くなった。ホンダの軽の傾向として朝一番の踏み出しはカックンブレーキになっていた。
ホンダは俊敏なクルマとして、良く走ることに対応して良く止まる、を実現していたのだが、要は踏力に対してキャリパーのピストンに加わる力(昔、習ったパスカルの原理だ)を大きく与えており、ついては、ローターが錆びたり冷えている朝は、食い付き過ぎてカックンとなる訳だ。
それをどのようにして、今回の新しいN-ONEで改善したのか判らないが、最初からスムーズな効きだし、その後の効き味も、ごく自然で気持ち良く効くブレーキになっている、この改善は大きい。

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動力性能とは、どこまで追求してもキリが無いのが動力性能だ。
そうした中で大切なのは、実用域での性能だろう。
そういう意味では新N-ONEは何の問題もない、あっ、いやひとつだけ気に食わないが・・・後述
軽自動車で辛いのは上り坂のパワーだ。今回、山道などを走る機会は無かったが、でも高架の都市高速に上る進入路では、あまりに気持ち良く加速するので、一瞬「ターボか?」とも思ってしまった・・いやいや、それほどでもないか。
660ccNA(ノーマルアスピレーション)でこれだけ力強いのは、おそらく、アクセル開度とエンジン回転とCVTとのセッティングが絶妙なのかなと、ここでも勝手な想像をした。
その吹かした時のエンジン音まで、これまでと違い良い音になっていた。
坂道は別にして、普段の道での力は充分だし、高速道路でも加速が良く、アクセルに対して思う以上加速しているのと、静かになった室内と共に速度感が無くなり、気を付けないとアッと言う間に制限速度を越えている。(もう軽自動車の80キロ制限はナンセンスだ)
・・ひとつの気に食わないこと?
それはアクセルを踏み始めた時のレスポンスの無さというか、デッド感だ。
走っている間のスロットル・レスポンスも少し遅れるが、動き出し時はいつもデッドがある、それが気になった。

屋根が単純な凸型ではなく、中央部が少し凹んだパゴダルーフ的になっていた。
またまた想像の話になるのだが、
ひとつは凹面の曲げを入れて屋根の剛性を出したのかと思うし、
空力的に、凸面のままではリフトを発生しやすく、特にトールワゴンの軽自動車は風でフラつく。よって屋根形状でリフトを抑え、また両サイドを少し高くしていることで縦整流を計って直進安定性も求めたのではないかな、と深読みしてしまった。

私がクルマ好きだからなのか、試乗を終えて降りる時には、もっと乗っていたい気持ちになった。

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Profile

☆畑川 治 1947年生まれ
レースアドバイザー
趣味: 運転、旅行、鉄道、その他

このブログ記事について

このページは、Osamu Hatagawaが2021年2月25日 18:30に書いたブログ記事です。

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